招集場所に行くと、舟木先生が選手の点呼を取っていた。どうやらリレーの審判は舟木先生らしい。
「中1点呼するぞー!あつまれー」
「はあーい!」

私たちリレー選手が入場すると、会場は歓声に包まれた。花形競技であるため、プレッシャーはどの競技よりも大きいと思う。里菜はそのプレッシャーを感じさせないくらいクラスのみんなに手を振っていた。
緊張で顔がこわばっていた私に舟木先生が歩み寄ってきた。そして、体育着に縫われている私の名字を見て、
「山本さん?大丈夫だよぉ。そんな緊張しなくてもヘーキだって!頑張っといで!」
と応援してくれた。先生のおかげで肩の力も抜け、全力で走ることができた。結果は、6学年中、高3に次ぐ2位だった。