松原君の攻略は難しい。

そう宣言する私を、何故か満足げに見つめる。


この顔、どっかでもみた。


私が副会長に立候補するって言った時だ。


その時から、私をいいように使ってたんだ。


おかしいと思ったよ。私なんかを松原零が推薦するなんて。


こんなんなるなら、断ればよかった。


しばらく沈黙が続いた後、ドアが開く。


みんな一斉に来たみたいだ。


なんと言うか、ナイスタイミング。


このタイミングで来てくれてよかった。


「あれ、2人とも、早くない?」


例と八木くんが眠そうに言う。


なんでこの人生徒会入ったんだ。


耳には、ピアス。


おまけに眠そう。


隣に並んでるのは、橘くん。


そして、その後ろからひょこっと顔を出してるのは栗栖さん。


で、その隣は宮前さん。


よかった。


みんな揃った。