その日、姫が囜入りをした。

しかしベヌルで姿を隠され
報道陣を避けお城に入った。

チャンクは琎乃が消えた物眮から
抜け出せないでいた。
䞀日䞭そこに座ったたた、動かな
かった。

勿論枡りもなく、愛しすぎた
愛しい琎乃の胞内を思い泣いお
いた。

「愛情の無い婚姻なんお、
䜕の意味がある。
俺は琎乃だけで良かったんだ。


あの日琎乃の泣き声を聞いたのに
囜の安泰を取っおしたった。

䜕の意味がある...。
もっず琎乃の気持を
優先させるべきだった。」

残ったのは二床ず手に入らない
硝子の心が割れた事実

琎乃..を倱った事実ヌヌ‌


「お前だけを、ただ䞀人を
愛しおいるんだ。」
涙声でポッンず呟いた。

チャンクは、消えた鏡の跡に
ひれ䌏しおなきじゃくり埌悔の念
に苛たれた。

䜕幎も䜕幎も埅ち、やっず䌚えた琎乃。

「愛しおる、愛しおる、愛しおる。
お前だけだ。
嘘は無い。

チャンクの泣き声は高く高く響き
チャンクず琎乃を知る者達も
泣き厩れた。

愛らしい琎乃の笑い声はもう
聞けない。
圌女が去った埌は静かすぎる皋
静たり垰っおいた。

䞉人衆が芋匵りに立ち、誰も入れ
無くしおいた。
䞉人衆の嫁達も黙ったたた、
小屋の入口たで来お涙に耐えおいた。


倫達もただただ銖を振るだけで
䜕も蚀わない。
殿䞋の泣き声は止むこずはなかった。


チャンクは週間過ぎおも食さず、
憔悎しおいった。
うわ蚀のように琎乃の名を呌び
芋る芋る身䜓は力を萜ずしおいった。
王も后も満ちおくる暗雲を感じ


「こんな事なら、
こんな事になるなら
2人を添わせおやるべきだった。
愛し合っおいるのは、私達も
苊しいほど知っおいた。」
ず埌悔しおいた。

チャンクに代わっお゚ドワヌドが
囜を守っおいたが、チャンクの
病を聞き぀ける者が珟われた。


ルナ姫は埡囜入りしたものの
琎乃の事を溺愛しおいたず知る
やいなや、ガックリず項垂れお
いた。

チャンクに愛されおいるず思い、
喜んで囜入りしたのに、なんお事だ。

チャンクにも䌚えず...

枡りもなくパレヌドも延期になり
チャンクの䜓調䞍良を蚀い蚳にしお、囜に垰っおいった。

盞圓の配慮金が、支払われ
急な病ずゆう事で、
報道され回埩の芋蟌みがたたないず
婚姻は砎棄された。

どうしたものかず官僚や、䞉人衆
゚ドワヌド、ハリヌは悩んでいた。

い぀、戊を仕掛けられおもおかしくない。

するず゚ドワヌドに匵蘭が蚀った。
じっは、匵蘭はあの日、チコず
お菓子を取りに異䞖界なる日本に
来おいた。


あのベッドの䞋にお菓子を持ち
蟌んだのはチコでは無く
匵蘭だった。

䞍思議な䞖界の事に倢物語ず
蚀っお皆笑ったが、琎乃がどこから
来たのか誰も知らなかった。
そしお、物眮に入ったのは䜕人
かは芋おいるのだ。

それなのに琎乃は...消えた。

癜魔術垫を呌び出し
方法を、教えお貰うこずにした。
取るすべがないのだから、
匵蘭の話を前提に事を起こさ
ないずマノリラ囜は滅亡ぞず
舵を取る事になる。


䜕人もの人が゚ドワヌドや明蘭、
匵蘭ず同じ蟛い䜓隓をする。

それは匵蘭が経隓した蟛い戊
子䟛、老人も䟋倖無く殺される

人が死んでこその勝利なのだ
避けなければ、頭にはそれしか
無かった。


琎乃を連れ戻す
チャンクにその話をしたら、
みるみる回埩をしおきた。
垌望が指したのだろう。

癜魔術垫が蚀うには
諊めるのは、早うござりたす。

琎乃様は割れた鏡の1片を持っお
おられたす。

琎乃さたの䞖界にはビックムヌン、
十五倜ず呌ばれる日がありたする。
鏡はこずごずく割られもう
修埩は鏡の欠片も
歀方にはないから無理でありたす。

歀方に䞀欠片でもあればなんずか
なるものを...

しかし琎乃様の家にはこの䞖界ず
繋がりたいず蚀う念がある。

倚分琎乃様がただ未緎を断ち切れ
おいない。
䞀欠片の鏡が琎乃様の生家に
ある限り䜕ずかなりたしょう


琎乃様の䜓からチャンク様を想う
気持ちが匕き付けおおる。

厚化粧に抜かりの無い魔術垫は
䜕歳か分からない。
化粧ケバく、た぀毛長ヌ
癜いドレスに、ぷっくらした䜓぀き
かなり歳いっおる気がするが、

死ぬのを忘れおるくらい元気だ‌
そしお、その赀いプルリンずした
唇で蚀った。

2人は硬い絆でむすばれおおる。
想いあっおおるから道はできる
やもしれぬ。


こちらが8月13日
あちらの䞖界が9月13日

この日道ができる。
連れ戻すにはこの日をおいおは無い。
道の堎所は本人達にしか分から無い。
い぀開くやも今では分からぬ。

時は動き出した。

2人が月を芋お想う事が道ず
なる故...
満月の倜、道が出来る‌

今は時を埅぀しかござりたせぬ。