👑Emperor bride

「ヘンリー、ウィル、あれ？
ジョンは？」
琴乃が話かけると

「先に、行くってさ？ってか
アイツ誰？」
ヘンリーの言葉に振り向いた
琴乃は…絶句。

頭から湯気だしそうなチャンク
が立っていた。

「あらぁ、どうしたん？
彼女ほっぽってて
　よろしいんですか？」

ただならぬ雰囲気にウィルも
気を使ってたが

　
「車出さないと間に合わないよ、
　琴乃どうする？」


「オイ、ジョンとやらの
スペース開いてるだろ!!
　俺も参るじゃない！行く‼」


「あーだめだめ、彼女と食事しに
来たのに
　無理！ほっぽってていいの？」

　琴乃がチャンクを止めた。

「こお～んな、所に彼女だけ
ｵｲﾃｷﾎﾞﾘ？
　彼女可哀想でしょっ‼
　お姉さん系のキレイ系。
　あ～んな美人が好みなんだぁ。」

「あ、あれは違う。」

　「は？違う？
　なにが？ちがうんｹ?」

　
「…んんん…と、知り合い。なだけ!!」

　「　…だけ!!ﾌﾟｯ　
　あ～んなに、接近してて？」
　　　　　　　　　　　ｳｿｳｿ
　　　　　

「行くぞ琴乃！」
ウィルが時計を何回も見ながら叫ぶ。

　「アアア～ン。ウィル
　　まってぇ～。」

何時も出さない甘ったるい声で
お嬢さん走りしながら、
右手左手を腰で左右に揺らし足は、
わざとパタパタ斜めに上げてはしる。
スカートのフリルが可愛らしく
揺れた。

「サイナラァ～お幸せにィ～。」

小憎たらしい一言を残し、
チャンクを置き去りに車は走り
出した。

「あっ、琴乃の可愛さに、
ついウッカリ…」
置いていかれた～ｸｿﾂ

ウグウグいながら店へと引き返した。

「ヨンスン、琴乃は何処に行った？
　何の用事だ？」
不機嫌なまま椅子にドッカリと
腰掛けた。


「村の女の子のリリーとロバートの
　婚約パーティーですよ。

　琴乃も同じ年頃の友達だって
出来ますよ。
　毎日、買い出しや、店番してるし
　いいじゃありませんか？

　リリーは、カワンの知り合いの
子供だから　 カワンも寄り
合いの後に、合流しますよ。

　ｸｽｸｽ「心配いりませんって!!。」

ヨンスンと明蘭は、おかしくて、
でも、笑ったらチャンクが気の
毒な気がして
我慢するのに一苦労‼
ﾌﾟｯﾌﾟﾌﾌ


チャンクを見ながら、捕まっ
ている夫ハリーの事を明蘭は
思っていた。

9年も牢獄に入れられもう
ハリーも55歳！張蘭にも合わせて
あげたい。

それにハリーは、子供を授かった事を
知らない。

幼い頃まだ10歳の私に乗馬、
レディとしての躾、勉強何も
かも教えて貰えた。

生きているとわかった今必ず
助け出して迎えに行きたい。
あの国を再建したいそう思った
明蘭だった。