『ねぇ、口移ししてよ』
そう、彼が言ったのは放課後に家で遊んでいた時の事
さっきまで普通の会話をしてた筈なのに
それは、私が君の照れた顔を見たかったから
けど、得意なゲームで負けて、私が言う事を聞く事に成った
でも…口移しってのはちょっと…
『早くしろ…チョコ、食べて口移しして…』
『うぅ…』
渋々私はチョコを食べた
大好きな生チョコも味がよく分からない
それ位少しずつ近づく顔が恥ずかしくて
『チュッ…チュッ…』
『んっ…んんっ…ぷはっ!』
私は何とかやり遂げた
でも、唇を舐める君の顔を見ると恥ずかしくて仕方なくて
『もう、帰る!!』
『おい、帰るって、ここ、お前の家だ』
『じゃあ、逃げる!』
『逃げる先、どこか分かるけど?
友達の家とか公園とか図書館に店のイートインコーナー』
私、君には敵わない
顔を真っ赤にして君が『お前が俺から逃げられるわけない』って言ってキスをしてきてそう、理解した