『俺ら、友達に戻ろう』
『え…』
それは突然で悲しい言葉だった。
『嫌だよ!何でなの?私の何が駄目だったの?』
どこが駄目だったの?
悲しみのあまり、力が出ないし、頭も回らなくて聞きたい事も聞けない。
『ねぇ…何がダメなの?…ねぇ…直すからさ…もう一度だけ…私を好きに成って…ね?…』
私は、彼の顔を見て叫んだ。
その、閉ざされた心に少しでも届くように、全力で本気で。
『そんなに俺の事が好きなのか?』
『当たり前でしょ!!』
私は泣きながら叫んだ。
何度も何度もキミの心に響くように叫んだ。
此処で引き留めないで後で後悔したくなかった。
何とか引き留めたかった。
『嘘だよ』
『え…』
『お前素直じゃないから、こうでもしないと好きとか言わないだろ』
その顔は赤くて。
私の気持ちは伝わってて。
私は安心して力なく座り込んでしまった。
『そんなに好きなら良かったけど、やり過ぎた。ゴメン』