『大丈夫だ。待ってない』
(あいつらいわく、女は男に待たれ過ぎるのも嫌らしい…
いつもは楽しみで、ついついもっと早く来ちまうんだが、ダメだったのか…?)
『そっかー…』
そこで、彼女は少しだけ、悲しそうな顔をした。
(細かい良い所や心配な所は気付いたら直ぐ言えば喜ぶんだよな…
これは、太ったとかじゃないから、言った方が良いよな?…)
『お前…何か悲しそうな顔してる。大丈夫か?』
『いや、何でもないよ!』
彼女は少しだけ何故か違和感を感じる笑顔をした。
『そうか…』
(あんまり深く聞くなって感じなのを察しろとも言われたからな…
俺、いつもだったら心配で、もう少し聞いてる所だな…
一応…あいつらのおかげなのか…?
何か、釈然としねぇー…)
『ねぇー!何処行く?』
『お前が行きたい所で良い』
(男は我が儘言うのは禁止なんだよな?)
『そっか…』
(え、何かこいつ、寂しそうな顔をしてるし)
『え、大丈夫かよ…』
『大丈夫っ!』
(何か無理に笑顔作ってる)
『お前、無理するな。お前に無理は似合わない。
お前に似合うのは努力だ』
『ふふっ…あははははは』
『おい、どうしたんだよ?』
『いや…いつも通りの大好きな君だなって』
『は?何恥ずい事言ってんだよ…』
『あ、照れてるー!』