遡って、事の発端は今日の朝の事だった。
『おはよ』
『おう!おはよ!今日も彼女サンと当校してるとこ、きちんと見届けさせて頂きましたよー?』
『ねー?』
そう言ったのは俺の腐れ縁的な友達(幼なじみ)の男子二人だった。
『お前らー!毎朝毎朝窓から下見あがって!!
視線スゲー気になるっつーの!!』
『おーおー!朝からデレデレですなぁー!』
『デレてねぇー!!』
『お前、そー言いつつ顔、赤い』
『お前まで混ざるなー!』
援護射撃のように、更に別の腐れ縁のような友達で幼なじみの男子が一人呟いた。
『朝から何なんだよ…』
俺は思わずため息をついた。
『彼女サンと違うクラスで寂しいんじゃありまちぇんかぁ~?』
『紀平(きひら)くーん?一旦黙ろうかぁ?さもなくばお前のその、減らず口を叩く口と声帯がある喉を…』
そう言いつつも俺は拳を『ゴキッ』と、鳴らした。
『お前、黙らないと死ぬぞ』援護射撃ヤローがそう言うと、
『て言うか、寂しいんじゃねーだろ。
居ない間に作戦会議するだよねー?』
『口癖ねー?ヤロー!!やっすが~!
俺の事、助けてくれるのねー?』
と、言い終わった瞬間に、俺以外の奴が合掌する。
『南無三…』援護射撃ヤローに至ってはそう言いながら合掌をしていた。
『後ろ見ような、ねー?』
口癖ねー?ヤローがそう言うとカタカナヤローが後ろの俺の方を向いた。
俺は首を掴んで、人気のない場所へ引きずって行ったのだった…