『あ!先生!』
私は大好きな先生を見つけてそこへと走って行く。
『さようなら』
『えー!先生寂しいなぁー!
いつも帰りはそれしか言ってくれないじゃないですかー!』
いつものノリの内の一つとして、私は思わず先生の腕に抱き着いてそう言う。
抱き着いたのは初めてだったけど。
『あ!コラ!腕に抱き着くな!』
先生は顔を真っ赤にして言った。
『あれ?先生、もしかして照れてる?
先生、クールなキャラの筈ですよねぇ?
どうしちゃったんですかー?』
と、私は先生を更にいじった。
すると、
『おい…マジで…止めろ…』
先生は更に顔を赤くして困ったように声を出した。
『えー!先生ー!
私みたいな只の高校生に照れてちゃクールキャラじゃないですよー!』
と、更にいじる。
私はそろそろやめて帰ろうと考えた。
すると、
『只の高校生じゃねーよ…』
と、一言先生が呟いた。
『え?』
私は思わず固まってしまったのだった…