私はベットに身を投げ出した。
フワフワのパジャマに身を包んで少しだけまだ濡れた髪を何となく弄りつつ、ベットの隣にある机の上の時計を見た。
間もなく午後9時に成る所だった。
『ブー…ブー…』
『ポチッ…』
『はい、もしもしー』
『俺だ』
『あぁ…』
そう、待ちわびた彼氏からの電話にあまりにもたどたどしい態度に成ることを防ごうとした結果がこれだったのだ。
『何か嬉しそうじゃねぇな、あんま』
『え!そんな事ないよ!
むしろ、すっごく嬉しい!』
思わず反論しようとしたら笑顔でそう言っていた。
彼氏(好きな人)の力とは凄い物だと実感させられる。
『そ、そうかよ』
と、たどたどしい声が聞こえた。
もしかしたら照れてるのかもしれない。
そう思うと凄く嬉しく感じる。
『ねぇ、好きなとこ、今増えたよ』
『はぁ!?何言って』
『実は声だけでも分かっちゃう位照れ屋な所!
ほら、彼女しか知らない内面の好きなとこ、早速増えたね!』
私は告白された時のあの約束のような宣言のような会話を思い出しつつそう言った。
『あーもー!お前マジ腹立つ…
何で、そんなに照れること言うんだよ…
マジ恥ずい…』
『あ、でも、今度は目の前で照れてよ?
そーゆー顔、面と向かって見たいし、又好きなとこ増えるかもだし』
『お前なぁ…俺だってこんな顔にさせたいんだからな!
覚えとけよ!』