私は幼馴染みの海斗と帰宅しようと教室でまっていた。
すると、海斗が教室のドアを開けた。
『あ、海斗!!部活お疲れ様!一緒に帰ろっ!』そう言って私は海斗に近づく。
『おう…』
海斗は無気力な所が昔から冷徹と誤解されがちだけど違う。寧ろ優しかったり、面倒な事でも文句は言うけど最後までやったりする。
『今日、ホワイトデーだから、これ…』
そう言って無造作ながらにも、優しく渡されたのは、私が大好きなビター系のチョコでできた有名なお店の生チョコだった。
『え!やったぁ!嬉しい!ありがとう!!』
と、私は思わず全力で喜んだ。
すると、海斗は一言、こう言った。
『色々…まぁ、無理すんなよ…』
そうして頭に優しく数回手のひらを触れあわせると、満足したような顔をした後に『あれ、食わないのか?』と、不思議そうに此方を見た。
『先生にバレないように後で食べるの!』と、私が宣言すると、海斗は大きな声で笑った。