『おい、お前昼飯行かねぇの?
この俺様が来てやったのにな』

今日は卒業式
思い出と苦い心残りが少し有るこの学校と…誰かさんとお別れをする日

『ヤダ
疲れたから休みたい』
『お前なぁ、せっかく俺が予定空けてやったのに…』
また、ほら、いつも通り
でもこんなグチグチ文句を言う先輩の言葉でさえ最後なんてちょっとだけ悲しいな
『先輩、何でそんなにグチグチ言うの?
今日、もう最後だよ?
もう、会わないんだよ?
いーじゃん、せっかくとかもう…さ』

少し違う意味も含むなんて彼は知らないのだろう

『そんなこと言うけどな…
俺は今日で最後にするつもり無いから』

『え?』




『俺様がせっかく好きな女のために卒業式に来てやったのに最後とか言わせるかよ』




『えぇー!?』

『俺様の女になる覚悟しとけよな』

最後の日が遠退いて、只の日常でもなく、甘い生活のスタートとなった
そんな、卒業式。