最近、私は気付いた事がある。
彼は優し過ぎて不器用で、しかもとてつもなく寂しがり屋の甘えたさんだという事だ。
『ねぇ、あのさ…』
『なに?』
甘えた声で彼は私を見上げる。
『そ、そろそろ抱き付くの辞めてよね!?』
『いーじゃん』
私が反発すると、何時ものごとく腕の力が強まる。
そう、今、かれに後ろから抱き付かれ、無理矢理彼の膝の上に座らされた所なのだ。
『もー、私そろそろ熱…『もっと暖めてあげる』
『…っ!?』
そして何時ものごとくカウンター。
もう、完全に彼の甘えをかわせなくなってしまった。
『はぁ…分かったよ』
『ふふっ、ありがと』
(彼の仕事の疲れを癒せるのは私だけの様だから、こう言うときに癒してあげなきゃダメだよね)

(これも彼女の役目かな)

そんなことを思いながら、私達は幸せなつかの間の休日を過ごすのだった…