『お前、何処に住んでんの?』
彼はまだ中学生の頃、そう、聞いてきた。
『アパートだよっ!』
と、返した覚えがある…

『お前、何処に住んでんの?』
『あ、それ、前に聞かれた気がするー!
ちなみに、今も同じアパートだよっ!』
私は、昔みたいに高校生に成っても、最近、彼が彼氏に成っていても、同じ返答をした。
しかし…
『そーゆー事じゃねーよ』
『ん?どゆことー?』

彼は、急に、近づいてきて、耳元でこう、囁いた…

『場所、聞いてんだよ…
彼女の家、知りたいに決まってるだろ?…』

そう言う彼の顔は真っ赤だった。

『…今度…教えるよ…』

そう言った私の顔も真っ赤だったと思う。