『お前、こんな奴にビビるとかひ弱かよ?』
『っ!?…』
私は現実を突きつけられた
私はプライドが昔っから高い方で…
負けたくなくて何でも人一倍やった。
なのに…なのに…
私はあんなにも性格の悪い奴に不戦敗(リタイア)するの?
『お前はそんなに弱い奴なのか?
そんなに実力が無いのか?…
違うだろ!!』
『っ…』
彼には又、背中を押された…
『俺はお前を信じてる…行ってこい!
そして、ぶっ倒して来い!!』
彼の肝心なときにかけられる言葉は、私にいつも、勇気をくれた。
『当たり前だろ!!バーカっ!やってやろうじゃないの!』
『バチンッ!!』
私は彼と勢い良くハイタッチをした。
これは…“ありがとう”の合図…
言葉なんて私達には要らない。
ハイタッチ一つで感謝とやる気だけなら伝わる。
伝えることはそれだけで充分。
後は私の全力投球。それだけ。
私は観客の待つステージへと向かう。

しっかりと、一歩一歩を噛み締めながら…