最初は屋上に通じるドアの隙間から俺の耳にすんなりと流れ込んだ君の歌に惹かれて俺は屋上に出て行った。
でも、今は何故か、歌ってくれなくてもついていってしまう。
いや、“何故か”じゃないな…
理由は明確だ…だって…俺は…
君の心に、君自身に惚れてしまったのだから。
何て、言えたら楽なんだけどな…
俺は不器用なのか、歌だけに惹かれてるフリでもしないとついていけない。
わりと小心者なんだな。
だから、君が俺の事を好きになるまで俺は待つんだ…
て、いつ好きになってもらえるか何て、分からないけど。