好きって言ってよ、ばか。

「……何かあったら俺に言えよ?」

「…もう……、妹扱いしないでよ…」

大丈夫だよ。

私さえしっかりしてれば、大丈夫、大丈夫……。

「改めてなんだけど、律」

「ん?」


「同居してるってこと、周りには絶対言わないでね」


律の瞳が大きく開き、そしてまた緩められる。


きっと気づいてくれてる。


私が、どれだけひとりぼっちになるのが怖いのかってこと。
もはや一種の病気となってしまった、私の心的外傷のこと。


「…そんなに心配しなくても、言わないから大丈夫だよ」


本当に君は、優しいね。

どれだけ私がこんなことを言っても、いつだって笑って返してくれるんだから。

「…ありがと!じゃあ、ハンバーグだったよね!ちょっと遅くなっちゃったけどこれから……」

「…言いにくいんだけど明梨、、ひき肉諸々材料皆無」


材料皆無。


「あああ!!!」

買い物!!
買い物行こうと思ってたのに!!
忘れてたよ!!

さすがに、今から行ったんじゃ間に合わないだろう。
地味にスーパーが遠いのだ、うちは。

「ごめん〜〜〜〜!!」

「いや、別にそこまで謝らなくても」