『そうなんだ。あ、名前は?なんて言うの?』
「美琴です。」
『高校はどうしたの?』
「しばらく行ってないんです。」
私は嘘をついた。
つい昨日までバイトに行ってたし
一昨日も学校に行ってて
中間考査の結果を受け取っていたのに...。
でも本当の事を言ったら、家に帰りなって言われそうで怖かった。しばらくして車を取りに行っていた小太りの人が戻ってきた。
車に乗ると更に色々と聞かれた。
『いつから家に帰ってないの?』
「もうしばらく帰ってないです。」
『親は心配とかしてるんじゃないの?』
「してないと思いますよ...。」
そうこう話してるうちに、金髪に近い髪の人の車のところに着いた。私はその金髪に近い髪の人の車に乗り換えた。金髪に近い髪の人は小太りの人に山崎さんと呼ばれていた。
私もそれからその人の事を
山崎さんと呼ぶ事になる。
山崎さんの車は高級車だった。
ドアを開けると下から青いライトが光り初めて乗る高級車に恐る恐る足を踏み入れた。
小太りの人と山崎さんは私を置いて近くのコンビニで煙草を吸いながら話をしていた。
車の中ではずっとEXILEが大音量で流れていて心細くなっていた。2時間くらい経っただろうか。
小太りの人が私と話をしたいと言ってきた。
外に出ると少し肌寒く、星がとても綺麗だった。
私達はもうすぐ夜中の2時になるというのに外に出て他愛もない話をした。