メールを読み返しながら
私の涙はボロボロと落ちていった
そして徐々に記憶がよみがえってきた
幼い頃の通学路にあったあの川
久しぶりに実家に帰省した私
その日家族とおばあちゃんの誕生日を
祝うはずだった
その帰り道、興味本位で川に行ってしまった
そして滑って落ちてしまった…
「夏、おい!聞こえるか!?」
「…………っ!」
私を呼ぶ沖田さんの声に私は我に返った
そして手から携帯が滑り落ちた
「……今日なんだな」
「何がですか…?」
「お前とは今日で終わりみたいだ、夏」
「何を言って………、………っ!」
私はようやく沖田さんの言葉を理解した
「かっ、体が……透けてる…?」

