来世もきっと、私は貴方に恋をする。


「俺らは籍を入れたが、祝言は挙げていない
その頃まだ新選組の隊士だったから
忙しくてそれらしい事もしてやれなかった
だからせめてもの俺からの贈り物だ」

沖田さんのその言葉と行動に
私は必死に涙をこらえた
だって今泣いたら
せっかくの綺麗な着物が台無しになっちゃう

「私…すっごくすっごく嬉しいです!」

「そうか、よかった
やっとお前の笑顔を見れた気がする」

お金じゃない、地位や名誉でもない
こういう普通の幸せが
私にとってはすごく心地よい

「お前の持ってる簪(かんざし)を付けたら完成だ」

前に沖田さんが買ってくれた簪
不器用でうまく付けれずにいる私を見かねて
やれやれといった感じで
また沖田さんはあの日のように
優しい手つきで簪を私の髪に付けてくれた