みんなに見送られ屯所を後にした私達
しばらく長い山道を歩き続けた
「よし、着いたぞ」
「ここって…」
着いたのは見覚えのある
どこか懐かしい場所
それは私達が初めて出逢った
あの使われていない古い家だった
「土方さんが蹴破った跡残ってんなー
まあ中は変わってないし、大丈夫だな」
「なんかドキドキする…」
これからいよいよ夫婦としての生活が
ようやく始まる
正真正銘、沖田さんと2人きりの生活
「なにドキドキしてんだよ」
「なっ、なんでわかるんですか!?」
「顔がうるさいから」
「ちょ、どういう事ですか!」
また私は沖田さんに振り回されっぱなし
でも彼となら楽しい毎日を過ごせそう
そんな気がして、私の胸は高鳴った

