その男の子はいかにもスポーツマンという感じで肌も薄く焼け大きなエナメルバックを肩から下げていた。

そして彼の目に私がしっかり写っているのが分かった。それと同時にとりあえずは危険な人じゃないともわかった。



それにしても名前何で知ってるの?



「あのー…そうだけど名前…」


そう言うと、男の子は
「やっぱりいくちゃんだ!久しぶり。元気にしてた?」

なんて目を輝かせながら聞いてくるんだから、

「あ…元気?え…?あ…はい?」


と、顔を歪めて恐る恐る聞いてみると



「ん?…まさか覚えて無いとか?…んーそうだなあ。よし!!じゃあ、とりあえずウチおいでよ。ばあちゃん懐かしむだろなー」

「…え!?ちょっと!!!」


ギュッ。


私の手に温かさが広まった。


ニコニコしながら、私の手を取り足早に公園を出て行く彼。


どこいくんだってばー!ていうか、引っ張られてる気がするんだけど…