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「入って。」

インターフォンを押す前に廣瀬がドアを開けた。
部屋に上がりテーブルを見ると、ある本が出ていた。

「…花言葉の本?これゆめちゃんの?」

「そう。寒かっただろ?紅茶淹れる。」

廣瀬はジャージ姿のまま、まだ少し眠たげな目だったが、それだけ急用だったんだろう。

とゆうか…

「廣瀬、それ高校のジャージだよな?まだ着てんの?」
「目ざといな…気に入ってんだよ。」

懐かしの物に触れて少し和んだ所で、廣瀬は本を開いた。

「ダジャレだが、さっきゆめの夢を見た。」

「俺も見た。もしかして一緒の夢かな?」

やっぱり…そんな事だろうと思った。