「……っくしゅん!」

その時、レナさんも目を覚ました。

「レナさん、寒い?」
「ちょっとね…。私帰ってご飯作らなきゃ。」

安定期に入ってはいるものの、やはり妊娠中だ。
これ以上連れ回す訳にも行かない。

「皆、今日は解散でもいいかな?」

俺はレナさんに上着を着せてゆっくりと身体を起こすと、最後の紅茶を飲みきった櫂が、メガネを外しレナさんを"診察"した。

「まだ日はあるからいいだろう。」

「櫂くん…?何を"診察"してるの?」

「子宮だ。男の子か、アレがついてる。
順調に育っているようだし大丈夫だ。家でゆっくり過ごしてくれ。」

「エコー写真見られてる気分ね。櫂くんがそう診断してくれるなら安心だわ。」