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「遥斗!やっと来てくれた!」

朝は訪れ、俺は睡眠を取らないままレナさんのいる病院に来た。

「遅くなってごめんなさい。レナさん…」

出産に立ち会えなかった申し訳なさが込み上げてきて涙が出てきた。だけど、そんな俺の様子を見たレナさんが俺を手招いた。

「バカね、もう。それに立ち会いなくて逆に良かったわよ。あんな無茶苦茶な顔、遥斗に見られたくないし。それより抱きしめてあげて。」

レナさんの腕の中でスヤスヤと眠る、俺達の赤ちゃんの寝顔を見ると、幸せな気持ちが溢れてきた。

「綺麗な寝顔…天使みたい。」

「男の子だから、きっと私に似るかもね。」

腕の中で感じる愛しい温もりに、泣けてきた。

「産まれてきてくれてありがとう…。」