歪みの国の王子様


『やっと見つけた。』


結人はりんの頭を撫でる。


『遅くなってごめんね。
転校生だし誰か聞けば
すぐ見つけられたかもしれないけど
どうしても自力で探したかったんだよね』



バンッと
結人は逃げ場を封じるように
りんの後ろの壁に両手を突いた。