莉愛が教室を出た後も、貴斗は女子達に囲まれていた。 「そういえばさー、貴斗くんは吉田さんのこと好きなの?」 私の自己紹介の真相が気になる女子達。 「莉愛は俺の大切な人だよ。」 ニッコリと王子様スマイルで答える貴斗。 「それって好きって意味だよね?」 苦笑しながらさらに問いかける女の子。 「んー、好きって言葉じゃ言い表せないな。」 その言葉に不満気な表情をする女子達。 莉愛が貴斗の気持ちを知るのは、もう少し先のお話ーー。