春、私山尾茜は息を切らして校門をくぐる。
この春から私は高校生。私はおじいちゃんが目指していたバンドマンになるため、東京の波門高校へ進学した。
しかし、声をかけてみたけど全然無理。
バンド仲間どころか、友達も唯一の救いは隣の男子柿原吉と挨拶できたことだ。
ガッカリして帰ろうとすると、誰かとぶつかった。
[いっった]
[ごめんなさい。もしかして山尾茜さん?]
[はい?]
[もしかしてバンド仲間とか探してる?]
[あ、はい]
[もし良かったら、私もお願いしていいかな?]
[あ、はい。]
[私の名前は丸井美来]
[よろし…]
[あ、急いでいるんだった、それじゃあ]
えーちょっと突然過ぎない!?
まあルックスは残念な感じだけど、まあいないよりいっか。
今日は帰るか、