Sweet in my Room!!

まぁグチグチ言っててもやるしかないんだけどさ…



「でもほら学年1位のクラスには豪華商品あるわけだし!」

「はっ!そうだ!忘れてた!」

「もし商品がひとりひとつだったら俺の分お前にやるからさ、元気だせよ!」


「マジ!?」


さっきまでうなだれていた身体をガバッと起こすと目を輝かせた。


「マジマジ!」

「ヨッシャ!言ったかんな~!絶対あとでちょうだいって言ってもやんないかんねー。」


「ハイハイ。」



「ぃよっしゃー!やる気出てきたー!!」


「え、何この人、別人じゃん。」

「サーコって結構がめついよね☆」

「てゆーか…単純?」

若干呆れ気味な3人をよそにあたしはひとり盛り上がっていた。あたしももしや航太に負けず劣らず単細胞なんじゃないの?





それから2週間、あたしはただただ“豪華商品”のためにキツい練習に耐え走り抜いた。



そしてマラソン大会当日………



「今日さえ終わればマラソン練習から解放される…今日さえ終わればまたいつもの学校生活……豪華商品……ブツブツ……」


「おーい、桜子さん、正気かーい?さっきから呪文みたいなお経みたいな言葉がブツブツ聞こえてくるんですけどー。」


完全に自分の世界に入りこんでるあたしと、横でチャチャを入れるマキマキはスタート待ちをしていた。