「でもあながち間違ってないでしょー?」


「あーまー…あながちね…」


「やっぱケンカしたんだ!」


「黙れ単細胞。」


「だから俺ボロクソかって!」


「で、結局なんだったの?」


「まぁ…色々ね…ざっくり言うとひがみ?」



あたしは更衣室で脱いだ体操着のTシャツをカバンにつっこんだ。



「はぁ~怖いね~女って!で、リュウはそれに巻き込まれたと…」


「まぁ…そんなとこ…」



前髪のゴムを外すとワシャワシャてかいて癖を直した。



「モテるって大変だね~…あ、こーたんには一生縁のない話だね♪あはっ☆」


「お前ら俺の扱い驚くほど雑だよな。」


「あ~とにかく疲れたわー。体育マジもうやりたくないんだけどー。」


朝買ったミネラルウォーターをガブ飲みし、机にダラッともたれかかる。


もう限界。


足とかパンパンだし、歩くのすらキツい。



机がヒンヤリしていてなんだか気持ちいい。



「あーそっか。お前マラソン嫌いなんだもんな。ま~いいじゃん!あと2週間の辛抱!」


疲れきったあたしの頭を航太がポンっと叩いた。


「航太はいいさ、走るの得意なんだからさ…はぁ。」