どうやらあたしは“黙っていれば可愛い女”らしい。


中学の頃から告白はされていたけど、みんな違うクラスや学年で、同じクラスの男子や男友達に告白されたことは一度もない。


それは航太の言うとおり“あたしの中身”を知ってるからであろう。


そんなあたしは彼氏いない歴が年齢といっしょ。


自分で言うのもなんだが、


モテないわけじゃない。


モテないわけじゃないけど…


今まで誰かに恋したことがないのだ。



生まれてから一度も。



男子も女子と同じ感覚。



“友達”ってくくりでしか見たことがない。


彼氏が欲しいとも思わないから付き合う気も0だし。


だから正直、告白されるのはありがた迷惑と言ったところだ。




「てか、そういえばリュウも結構コクられてるよな?」


「え!?」


思い出したように言った航太の顔を凝視した。



「まぁ……いいじゃん、僕の話は。」


「え、なに。なぜそこで黙秘権を使う!?」


「龍ちゃんイケメンだもんねー。そりゃモテるよー。サーコと違って中身も外見に伴ってるしね。」


「おい!」


「で?龍ちゃんは何人にコクられたんさ?」


「えっと………5人。」


「5人!?」






負けた!