ドアを開ける。




「どうもー。引っ越しのサカオですー!荷物お届けに参りましたー!」



ドアを開け、あたしの前に現われたのは爽やかな引っ越し屋の兄ちゃん3人組。




「え…あの…たぶん間違ってますよ。」



爽やかな笑顔を振りまく兄さんたちにあたしは苦笑いを浮かべて答えた。




「えっ?間違い?」


「えぇ…だって引っ越しの荷物ならもう全部届いてますから…」



「でも…確かに住所はこの部屋なんですよね…」




そう言って住所の書かれた薄い紙切れを見せる。


あたしは急いで部屋に戻ると新しい住所の書かれたメモを手に取りその紙切れと見比べた。




確かに一緒…

部屋の号室までおんなじ…






「とりあえず…入れちゃってもいいですか?」


「は…はぁ…じゃあどうぞ…」






うーん…


ママが必要になりそうなヤツをあとで送ってきてくれたのかもしんないな…





とりあえず運ばれてきた荷物は段ボール置き場にしていた和室に通した。