―――――――――

初日の文化祭はなんとか無事終了した。

ウチのクラスは見事黒字を出しホッと一安心。軽く片付けをし、明日の準備をし7時前に学校を出た。


マキマキ・航太とわかれ、家までの帰り道、龍仁とふたりきり。


なんとなく足が重い。


「………疲れたね。」


先に口火を切ったのは龍仁だった。


「だね…」

「今日は夕飯どうしよっか?」

「誰かさんがたくさんもらってきた焼きそばとドーナツ全部食べたから全っ然お腹空かないんですケド。」

「だから全部食べる必要ないよって言ったじゃん。僕、結局一口も食べてないんですけど。」



トイレを終え屋上に戻り、さて食事と思ったら、焼きそばは2パック、ドーナツは5コ、頼んでないチョコバナナは3本もある始末。


女子が龍仁のためにあげたのだと思ったらなんだかムッとしたので全部食べてやった。もちろんひとりじゃ食べ切れないからマキマキも一緒に。



「寄付のこと怒ってんの~?」

「怒ってないけどさ!別に怒ってないけど…」


「そっか!ヤキモチ焼いてるんだね☆」


「う、うるさいーっ!早く帰るよ!」


「ホント素直じゃないんだから…」


ため息混じりに言う龍仁の前をズカズカと歩き急いで家へ向かった。