「まぁコレは急に思い立った話じゃなくてさ、前々から義務教育終わったらお前をひとり暮らしさせるつもりだったんだわ。」


「は!?んなこと今まで一言も言ってなかったじゃん!」


「言いそびれてたんだ。」



「おいっ!」




ホントなに言っちゃってんのこの人!

父親ですけど言わしてもらいますよ。








頭おかしーんじゃないの!








「お前にはのちのちこの二神家を継いでもらうつもりでいる。」


「はあ…で?」






度重なるとんでもない発言に思わずケンカ腰。







「ウチの後継者がお前みたいなヘタレ野郎じゃ困るんだよっ!」



「うっ…へ、ヘタレじゃないですし。」



「ヘタレだわ。クソだわ。もークズだよお前。」




「どこまでけなすのさ。」




「だって男のクセに低血圧だろ?朝弱いだろ?おまけに虫も触れない、食べ物の好き嫌いは多い、辛いの痛いの怖いの大嫌い、挙句の果てに女と話せない。お前、終わってるぞ、人として。」



「それが実の息子に言う言葉!?てゆーかほっといてよ。」