「ホントに熱でもあるんじゃ……」


そう言うと龍仁はあたしのオデコに手を当てた。






…………………アレ?




「熱は…ないみたいだね。」


またカチカチカチとメールを打ち始める。




「ねえ。」


「なぁに?」


「アレルギー…アレルギー、治ったん!?」


「へ?」


龍仁がメールを打つ手を止めた。



「い、いまっ、今!あたしのデコ、デコ触ったよね!」


「え?………あ。」


そういえば、という顔をして自分の手の平を見る龍仁のほっぺたをムニュっとつねった。



「………へーきみたい。」


龍仁はキョトンとした顔で答えた。


カラゲーしない!
治ってるじゃん!!



「克服…ですね…」

「ですかね…てか、いい加減ほっぺから手放してくれます?痛い。」


「ああ!ごめん!」



驚きのあまりつねる手に力が入ってしまった。




「でも、サーコにだけ克服したのかも。」


「へ?」


「サーコ以外の女子に触られたら吐くかも…」




え、え、え?

あの…それってどうゆう………



「サーコは………なんか…特別…なの…かも…」









え?


い、今今今今なななななんて?


てゆーか、“かも”って言い過ぎじゃない!?断言しないんかい!