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「帰るか。」

「ぅえ!?」


心臓のバクバクはおさまるどころか勢いを増していた。


「かかか帰るんですか?航太とマキマキに合流してませんけど。」

「うーん…でもほらあの二人イイ感じだし、僕らが邪魔しちゃ悪いでしょ。航太には具合悪くなったから先帰ることにしたってメールしとくよ。」


「あぁ…そうですね…」


「てかなんでいきなり敬語なの?気持ち悪いんだけど。」

「気にしないでください!」




あたしホント変だ。



明らかすぎる…

明らかすぎんだろ!


でも自分でもどうしたらいいかわかんないんだもん!


勝手に敬語に…



「変なサーコ…てゆーか、なんか今日会ったときから様子おかしくない?」


携帯でメールを打ちながらあたしの方を見ずに龍仁が言った。


「き、気のせいでしょ!」


この場をなんとか乗り切れ自分!


とけ始めたかき氷をストローでズズッとすする。


「ゴフッ…!ゴホゴホッ!」




そしてむせる。




「咳の仕方がオッサンなんですけど…」

「ほっとけ!」