「なになにっ?なんの話ー?」


普段あんまり話聞いてないカンジなのに、こうゆうときに限ってタイミング良く食い付くマキマキ。


「いやさ、コイツんち茶道の家元なんだけど夏休みになるとリュウが直々にお茶たててくれんだよ。それを俺らはタダで飲みに行けるってゆーステキな茶会があるんだけどさ…」

「マキ抹茶フラペチーノ大好きー♪」

「いや、クリームなしだから。抹茶単品だから!」



抹茶にクリームなんて邪道だ!



「はいはーい♪行きたい行きたーい!龍ちゃんち行きたーい!」


「え!?いや……ちょっと…それはー…」


さっきまでグタっていた身体を慌てて起こすと、僕は首を傾げた。


「なに、ダメなん?」


いや、
まず実家住んでないし。


「ほら…まだ今年は親父とそうゆう話になってないからさ…」


「そっか。」


「じゃあ決まったら教えてな。」


「うん、決まったらね。」



いつになるかわかりませんがね!







放課後、サーコはマキマキとバーゲンに行くとのことだったので帰りは航太と二人で帰った。


航太とは駅前でわかれる。


ホントは駅前でわかれるとマンションまで遠回りになるんだけど、マンションの近くでわかれると実家と全く別方向になるので怪しまれないようにいつもそうしている。


サーコも一緒に帰る場合は、実家を誰も知らないため彼女は堂々とマンション付近でみんなとわかれる。

僕も平然とした顔で「じゃあね」なんて声をかける。

致し方ないことなのだけれど…

毎度のことながら近道で帰れるサーコをズルイと思ってしまう!