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毎日ジメッとした日が続く梅雨期もようやく終わりを迎えた7月半ば。


あっという間に1学期が終わり、僕たちは高校初めての夏休みを迎えようとしていた。



「よっしゃー!明日から夏休み~♪ビバ夏休みーっ!」

終業式が終わり、教室に帰ってくるとサーコはいつも以上にテンション高くおたけびをあげた。


僕はというと、この異常なまでの暑さにバテ気味で夏休みがどうとかどーでもいい状態だった。



「あーつーいー…早く帰りたい…」


机にうなだれてみる。


「明日から夏休みだってのに龍ちゃん元気ないね~。まぁいつもローテンションだけど☆」


「リュウ、暑いのニガテだから。夏はいつも以上にテンション低いんだよ、なっ!」


マキマキの質問に航太が僕の代わりに答える。てか、


「知ってるなら僕に話ふらないでください。」

「わっ!ホントだ!テンション低ッ!」


「え、なに?龍仁がなんだって?何か言った?」


サーコがワンテンポ遅れて話に乱入。


ただでさえ暑くてかったるいのに、なんでこの人は遅れて話しに混じるかね!


「なんでもない。うるさいからちょっと黙ってなよ。」


「ぁあ!?」


思わずケンカ腰で答える。

なんだか、サーコには色々ズバズバ言えるんだよね。

サーコってほかの女の子と違って女の子っぽくないから(←失礼)平気なのかも。