一方公園では…


「あれ……全然…うわさの湖が…見当たらないんですけど…」


息も苦しくなってきたあたしは腰に手をあてながら小走りを続けていた。


かれこれ10分近くは走ってる。



もしや…………







「ハイキングコース?」



立ち止まり辺りを見渡す。あたしが今立っている場所は道は細く、右側が石で出来たような壁で左側が崖に近い斜面が広がっていた。




………………いやいやいや!



完全に山登ってるじゃん!結構小高いとこまで来てるじゃん!

何してんのあたし!

なんでもっと早く気付かなかったんだろ!



「急いで戻らないと~…サイアクだぁ…」


帰ろうと後ろを向いた瞬間だった。



「……どぅわっ!!ギャーッ!」



ザザザザ―――――ッ!!!




―――――――――

「あ!龍ちゃん!こーたん!」


「おうマキマキ。おつかれ~。」


「ねねねね!サーコ見なかった?」


「サーコ?…見てないけど。もう教室入ってんじゃねーの?ゴールしてから結構時間経ってるし…」


「それがどこにもいないの!他の女子に聞いても見た子いないってゆうし、体育委員に聞いたらまだゴールしてないって…」


『はぁ!?』