私は耳を疑った

喜んでくれると思ってたのに

「おめでとう」「よく頑張ったな」

その一言も言ってくれず

お金、お金、お金

ずっとダラけて勉強しなかった分、必死にしたのに

今までもお父さんはそうだった。
私がご飯を作っても私の時だけ
美味しいとも言わない
バレンタインのチョコも「ありがとう」なんてない。私の誕生日は自分の趣味の釣りへ。
「おめでとう」も言ってくれない。

私はその時、何を期待したんだろうと思った。
考えれば分かる返事。
期待した分ショックは大きかった。
その日から私はお父さんに期待をしなくなった。

私は先生に合格通知を見せる前に

合格通知をぐしゃぐしゃにし破り捨てた

でも、ままはそれを広げで

テープでくっつけてくれた

私は高校に行かないとまた言い出した

お父さんは私にお金のことばかり言う

そんなのもう受かったことへの嬉しさなんて

どこにもないんだ

その無様な紙を先生に見せて

渚「高校は、やっぱ行かん!」