きみでよかった。

手を繋ぐ回数が増えるたびに強くなる握る力。

身長は全然わたしより低いのに、男の子なんだなって思う包容力。

高鳴る心臓に気付かないふりをしようとする。

ーわたし、陽太が気になってるんだ…。

その事実さえ、行事に紛れたいっときの夢だと誤魔化そうとする。

小学校生活最後の運動会。
昼時になり、太陽がてっぺんに昇る下で、わたしはようやく君に惹かれていることに気付いた。