「もう出た方がいいんじゃない?遅れるよ。」
『そうだな。行ってきます』
「えりちゃん、影ちゃん。いってきまーす!」
『長期休みの時に帰ってくるよ。んじゃバイ』
俺と朱音は神と姉さんに見送られながら、家を出て隣町に向かった。
大きい荷物は先に寮に送ってあるので、スクールバッグに筆箱のみでとても軽い。
あー、ほんと楽しみだなあ。
「ちょっと咲、ニヤニヤしながら歩かないで。人に見られたら恥ずかしいわ。」
『だってさ、楽しみじゃない?なんかさーいい事あるかもーって』
「まあ、予感はしてたけどね。」
『え?なにが・・・?』
「関わって何かするつもりなんでしょ。」
『よくお分かりで』
やっぱりさすが幼馴染みだな。
そこまで分かるとは。