「いちゃつくのは家でしろ」
「えー、散々俺の前でいちゃついてたくせに、酷くない⁈」
「お前の前だからじゃない。お前が勝手に前で見ていただけだ」
「莉子ちゃん、こんな奴でいいの?別れるなら手伝うよ」
…苦笑いしかでない。
「ゆうくん、桃寺さん困ってるよ」
「冗談だからね、ほら、向井も怒るなって」
朝陽のグラスにビールを注ぐ梶岡さんは、その後、砂羽さんのグラスにも注いであげていた。
「で、隠してたくせに、俺たちにばらした目的は?」
「目的なんてないよ。ほら、俺たちのカモフラージュに、莉子ちゃんには迷惑かけたから、お詫びも兼ねて食事に誘って2人には言おうって、砂羽が言うから…」
砂羽さんが言わなかったら、謝るつもりもなかったんですね。
「ゆうくん、そんな言い方失礼だよ。桃寺さんには、嫌な思いさせて本当にごめんなさい」
砂羽さんに怒られ、朝陽からの刺すような視線に梶岡さんは、おとなしく口を閉ざした。
「いえ、砂羽さんが私に何かした訳じゃないので謝らないでください」
「でも、桃寺さんが嫌な思いしたのは、ゆうくんのせいだし、それを止めれなかった私も同罪なの」


![(続編)ありきたりな恋の話ですが、忘れられない恋です[出産・育児編]](https://www.no-ichigo.jp/img/book-cover/1631187-thumb.jpg?t=20210301223334)
