「ちょ、待てよ」


キムタク張りな返しをしてきたのはドラムのケンゴ
こいつだけ隣のクラスだった
名前は山村健悟(やまむら けんご)通称ヤマケン
僕等は軽音の中では下の名前で呼び捨てがルールだった


「作詞作曲はギターボーカルがするって決めただろ」


ケンゴはルールが全てなヤツだった


「でも僕、失恋したことないから書けないよ」


「バカだな、お前。したことないならさせてみろ」

「え?どういうこと?」