世界で一番、不器用な君へ



やっぱり蓮って意外といいやつ…


「お前のこと貰ってくれるやつなんてこの世にキャプテンくらいしかいねえぞ?これ逃したら一生独り身!それは流石にかわいそうで俺も…」


最後まで言い切る前に蓮の尻めがけて蹴りを入れる。


「いってえな!!!」


「あんたってヤツは…ほんっとサイテー!だいたい自分も彼女いないでしょ!?ちょっと顔がいいからって…あんたの性格知ったら誰だってお断りよ!」


「残念だけど、お前にだけだから」


そう言って蓮は鼻で笑って舌を出す。


ほんっと憎たらしいヤツ…!


「絶対蓮より先に彼氏作るから!」


私はアイスの棒を片手に、高らかにそう宣言した。