世界で一番、不器用な君へ



蓮の一言で、記憶がフラッシュバックする。


先輩の声も、息遣いも、体温も、全部が近くにあって。


転びそうになった私を、支えてくれた。


あの時のことを思い出すと、心臓がおかしいくらいにうるさくなって…


「…お前、顔真っ赤」


「だ、だって!しょうがないじゃん!」


「ま、よかったじゃん。告白する勇気はついてきた?」


「それは…」