「じゃあとりあえず各部門の説明をします。総務は3年だけなんだけど、他の部門は3年が責任者になって、みんなと一緒に活動するって感じなので。じゃあまずは…」


部門ごとの説明が進む中、なんだか視線を感じる気が…


「ねえねえ、あの先輩超絶イケメンじゃない?」
「どこ?」「ほら、2年の。美男美女が座ってるじゃん」「わっほんとだ、残念美人って言われてる人の隣?」「そうそう、やばいよね!」


残念美人って…普通に傷つくんですけど。


一年の方から聞こえてくるひそひそ声。


ちらりと横を見ると、蓮は全くその声や視線に気づいてないようだ。


ほんと、顔だけはいいから。みんな騙されちゃって可愛そう。


「お、俺は救護部門にしよ」


そう目を輝かせながら言う蓮につられて私は前を見る。


救護部門の責任者の女の先輩は、身長低めの可愛らしい顔で…胸が大きかった。


「サイッテー」


私は思い切り蓮の足を踏む。


「っ…自分が無いからって僻むなよっておい!同じとこ踏むな!」


ほんと、こんなヤツのどこがいいんだか。