世界で一番、不器用な君へ



「絶対めんどくさいじゃん、しかもチーム戦。足引っ張るとかで気遣うのもダルいし」


「そんな冷たいこと言わなくても!」


「それに俺は部活にでたいんだよなるべく早く!だから絶対に楽なのやるから。ま、ペアは他の誰かとやれ」


そこまで一息に言うと、じゃ、と言ってそそくさと自分の家の方向に歩いて行ってしまった。


そんな…そんな…


「この人でなしいいいいいっ!」


私の叫び声に、蓮は手をひらひら振るだけだった。