それでも君を

ピピピピッ



体温計、鳴ってる…



取り出して見る元気もない。



動くのがだるくて、すべてをそのままに、目を閉じて真ちゃんが戻るのを待った。



「ごめんね、おまたせ」



しばらくじっとしていると、準備を終えたらしい真ちゃんが戻ってきた。



「測れた?」



ん… なんだっけ?



あ、えっと体温計…



見兼ねた真ちゃんが助けに来てくれる。



「身体辛いねぇ…。パルスオキシメーターは…うん、今のところ大丈夫そうかな。外すよ〜。体温計はどうした?あ、まだ挟んでる…?回収するよ、よいしょ」



真ちゃんが優しくて助かります、ほんと。