けれど、それがよくなかったらしく、相手を完全に覚醒させるきっかけを与えてしまったようだ。



「…待って。ストップ」



「はい…」



大人しく従った方がいいと直感が働く。



真ちゃんがやんわりと上半身を起こして、私の両腕を捕まえ直す。



「…何を隠そうとしてるの?」



寝起きとは思えない鋭利な質問が私を襲う。



「隠したいわけじゃ…ただもう少し寝させてあげたいなーって…」



原因は検討がついているし、慌てて真ちゃんを起こすような案件ではないはずだ。